整体とは、日本語では主に主義を用いた民間療法の事を指します。
日本語としては、大正時代に用いられるようになった用語で、アメリカで誕生した手技療法・オステオパシー(整骨医学)を「整体」と訳したのが始まりのようである。
現在俗に用いられる意味では、カイロプラクティック(脊椎指圧療法)に似た骨格の矯正(主に脊椎)を目的とした手技療法を指してつかわれることが多い。
からだ全体の骨格や関節の歪み・ズレの矯正、骨格筋の調整などを、
手足を使った手技と補助道具でおこなう技術およびその行為を指しているという意見もある。
なお、中国語の整体は全体、総体、または全体観(ホーリズム)という概念を意味しており、
日本語の体の筋骨を整える治療技術を指す整体とは意味が異なる。
たとえば「整体看護」は、プライマリーナーシング(受持看護師制、看護過程)の中国語訳である。中国語の整体は手技療法を意味しない。
中国医学や中医学では、「整体」(整体観、整体観念)は基本概念のひとつである。
人間の身体を一つの統一性ある有機体と見なし、万物を相互に関連付けるといった考え方を意味しており、
ユナニ医学(ギリシャ・アラビア医学)やアーユルヴェーダ(インド伝統医学)にも同様の概念が見られる。全体観は、伝統医学においてはよく見られる考え方